一般社団法人 ヒューマンライツふくおか

生きた証を繋ぐ

歌集「川の瀬の音」上下巻の
編集と広報、販売代行

国立療養所星塚敬愛園(鹿児島県鹿屋市)に暮らすアララギ派の歌人上野政行さんは
小学校5年生の健康診断で「らい」と診断され18歳で強制隔離されました。
1980年から短歌を詠みはじめ今日まで一千を有に超える歌を読まれています。
見聞きすること、ものをありのままに写す歌に長い隔離の現実が浮かび上がってきます。

とてつもない過酷さの中を真っ直ぐに、そして真剣に生き抜いてきた人の言葉は、やはり重たい。
上野さんが産みだす短歌ひとつひとつに込められている思いというものは、
人のそれの何倍も強く、そして芯がある。
両親やふるさととの別離、断種や隔離を強いられた人生を、いかに想像できるのか。
上野さんの悔しさ、悲しみ、怒りに、どう寄り添い、咀嚼してゆくことができるのか。
どう喜びを分かち合えるのか。
そんなことが読み手には、ひとつ試されているのだと思う。
それができて初めて、私たちは、生きることがどんなに苦難に満ち溢れ、
それでいて美しさも持ち合わせているのか、知ることができるようになるはずだ。
これは、ひとりの人間の人生そのものが詰まった短歌集なのだ。

籏智 広太 BuzzFeed JAPAN 記者(元朝日新聞記者)

1923(大正12)年:5月25日 長崎県佐世保市で生まれる
1926(大正15)年:父の里である鹿児島県姶良郡蒲生村(現鹿児島県姶良市)に帰郷
1930(昭和5)年:蒲生小学校入学
1934(昭和9)年:小学五年生の健康診断で胸に白い斑紋があり「らい」と診断される
1935(昭和10)年:蒲生小学校卒業 卒業後は家業の農業に従事する
1941(昭和16)年:7月22日 星塚敬愛園(現鹿児島県鹿屋市)に強制収容される(18歳)
1945(昭和20)年:有村幸子と結婚
1948(昭和23)年:幸子死去 同年10月 星塚敬愛園入所者自治会会長、以降、
         平成21年までの間に常任委員、代議員等を務める
1952(昭和27)年:丸田則子と再婚
1980(昭和55)年:三月 城郁子さんの勧めでアララギ・鹿児島アララギに入会
1998(平成10)年7月: 「らい予防法違憲国家賠償請求訴訟」原告団に参加する
10月:アララギ・新アララギの投稿を止める
2008(平成20)年:鹿児島アララギの投稿を止め真宗同愛会の仕事に専念する
2010(平成22)年8月:則子死去
2014(平成26)年:真宗同愛会解散
2015(平成27)年:92歳 園に暮す

歌集の販売は、ヒューマンライツふくおかが
代行して行っています。
FAX/Mailでご注文ください。
歌集「川の瀬の音」上下巻
2500円(税込)※別途送料がかかります
ISBN978-4-9908994-0-0c0092¥2315E
一般社団法人ヒューマンライツふくおか
2016年4月8日発行
FAX:092-554-7508
TEL:080-2799-0082
E-Mail yoyoso1954@icloud.com

成瀬豊画文集の編集

国立療養所松丘保養園(青森県青森市)に暮らしていた成瀬豊さんは、
自らもハンセン病であったにも関わらず、より重症の患者さんの付き添い作業をされていました。
そんな中でも演劇や絵画などを楽しみ、晩年は落語も披露されていたそうです。
私たちが知らない療養所での生活のほんの一部ですが、思いを巡らすことはできます。

まな板の上に大きく口を開けた魚の頭。喉元には鋭利な包丁が置かれていた――。
「同じだよ、お前と俺は」。
青森勤務時代の3年前に新聞紙上の記事で目にした油彩画「叫び」に受けた驚きは、いまも忘れない。
思いの一端が、直接胸に届いた気持ちがした。
私にとって、その絵を描いた、国立療養所松丘保養園で半生を過ごした
成瀬豊さんとの「出会い」になっただけでなく、
ハンセン病問題を考えるきっかけにもつながった。
ハンセン病を巡って起きた出来事は、「社会問題」としてひとくくりに学習すると、
ときにそれは、そこで悩み苦しんだ一人ひとりの人間の顔を見えにくくする。
教科書を読む以上に、血の通った1人の人間の肉声は、私たちに無関心を許さない。
その意味で、成瀬さんが社会の片隅で、何を考え、何に苦しみ、
また喜びとしたのかが収められたこの画文集は、
すぐそばで思い悩む人に寄り添うことの先に、
その背景を学ぶという、当たり前の順序を再確認させてくれる。

小川直樹 朝日新聞西部報道センター記者

成瀬豊さんは昭和32年に国立療養所松丘保養園に入所されました。
園内でテルさんと結婚し、平成25年に91歳で逝去。
その後の遺品整理で手作りの落語の台本や、
機関誌『甲田の裾』に寄せられたカットの原画など数々の作品が発見されました。
テルさんの遺言でもあった今回の画文集の刊行で、
多才だった豊さんの一面とともに療養所の生活の一端を感じていただければ幸いです。

FAX/Mailでご注文ください。
成瀬豊画文集
1000円(税込)※別途送料がかかります
ISBN978-4-9908994-2-4 C0078 \1000E
一般財団法人松丘保養園松桜会
2016年10月31日発行
FAX:017-788-0148
TEL:017-788-0145
E-Mail 2301iy01@matuoka.nhds.go.jp

「ふるさと、奄美に帰る〜
国立療養所菊池恵楓園
絵画クラブ金陽会作品展」展覧会カタログ

2018年3月10日(土)~31日(土) 奄美文化センター
4月3日(火)~8日(水) 国立療養所奄美和光園
4月20日(金)~5月13日(日) 田中一村記念美術館
の3会場で開催された展覧会に併せて刊行されました。
金陽会メンバー10名の作品紹介、小笠原登医師の描いた作品、資料のほかに、
田中一村が描いた奄美和光園入所者の肖像画など本邦初公開の作品、資料も多く掲載しています。

FAX/Mailでご注文ください。
「ふるさと、奄美に帰る」展覧会カタログ
1500円(税込) ※別途送料がかかります
B5サイズ p104
ISBN978-4-9908994-3-1c0471\1389E
一般社団法人ヒューマンライツふくおか
2018年3月9日発行
FAX:092-554-7508
TEL:080-2799-0082
E-Mail yoyoso1954@icloud.com

「月の記憶 吉山安彦画集」

菊池恵楓園絵画クラブ金陽会の代表として、
ただひとり今なお描き続けている吉山安彦さんの卒寿を記念した画集がようやく完成しました。
200点以上保存されている作品の中から194点を掲載。
また10回にわたって開催された金陽会展(1980年から1998年まで2年に1回開催)の
貴重な出品リストも掲載されています。

FAX/Mailでご注文ください。
「月の記憶 吉山安彦画集」
4000円(税込) ※別途送料がかかります
A4サイズ p120
ISBN978-4-9908994-4-8c0071\3704E
一般社団法人ヒューマンライツふくおか
2019年2月20日発行
FAX:092-554-7508
TEL:080-2799-0082
E-mail:yoyoso1954@icloud.com

「ふるさと、天草に帰る〜 国立療養所菊池恵楓園 絵画クラブ金陽会作品展」
展覧会カタログ

2020年10月3日(土)~18日(日) 天草市民センター 展示ホール
10月21日(水)~28日(水) 松島総合センター「アロマ」展示室
10月31日(土)~11月8日(日) 社会福祉法人慈永会 ふれあいスペース如水館
上記の3会場で開催された展覧会に併せて刊行されました。
金陽会メンバー10名の作品紹介、九州大学教授藤原惠洋先生主催で開催された連続公開講座の様子などを掲載しています。

FAX/Mailでご注文ください。
「ふるさと、天草に帰る」展覧会カタログ

1500円(税込) ※別途送料がかかります
B5サイズ p96
「ふるさと、天草に帰る 菊池恵楓園絵画クラブ金陽会作品展」実行委員会
2020年10月2日発行
ファックス:092-554-7508
電話:080-2799-0082
電子メールyoyoso1954@icloud.com

 

 

 

「金陽会の作品保存活動についての話を聞いてみたい」「金陽会の作品展を開催したい」
「星塚寺院に集う会の活動内容を詳しく知りたい」などのご依頼、お問合せ等ありましたら、
下記までお気軽にお尋ねください。

一般社団法人ヒューマンライツふくおか
TEL:080-2799-0082/FAX:092-554-7508/E-Mail:yoyoso1954@icloud.com